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アカデミックライティングでよくある文法の誤り

経験豊富な研究者でさえ、信頼性を損ないかねない文法の誤りを犯すことがあります。このガイドは、アカデミックライティングで最もよくある文法上の誤りを特定し、それを避けるための明確な戦略を示すことで、あなたの研究をプロフェッショナルな形で提示する手助けをします。

アカデミックライティングにおいて文法が重要な理由

文法の誤りは読者をあなたの考えから注意をそらし、不注意さや専門性の欠如を示唆しかねません。内容が最も重要であることに変わりはありませんが、文法的な正確さはプロフェッショナルらしさを示し、あなたのメッセージが明確に伝わることを保証します。

誤り1:主語と動詞の一致の誤り

主語と動詞は数において一致しなければなりません。これは、主語が複雑な場合や、主語と動詞の間に語が挟まっている場合に難しくなります。

誤り:

"The collection of samples were completed in March."

正しい:

"The collection of samples was completed in March."

主語は「samples」ではなく「collection」(単数形)です

誤り:

"Each of the participants were given a questionnaire."

正しい:

"Each of the participants was given a questionnaire."

「Each」は、後に複数名詞が続く場合でも単数扱いです

注意すべき語:

  • data: フォーマルな文章では「data」は複数形です:「The data show...」(単数扱いも次第に受け入れられつつあります)
  • criteria/criterion: 「criteria」は複数形、「criterion」は単数形です
  • phenomena/phenomenon: 「phenomena」は複数形、「phenomenon」は単数形です

誤り2:代名詞と先行詞の一致

代名詞は、数と性において先行詞と一致しなければなりません。単数の先行詞には単数の代名詞が必要です。

誤り:

"Each student must submit their assignment by Friday."

正しい選択肢:

"Each student must submit his or her assignment by Friday."

"Students must submit their assignments by Friday."(両方を複数形にする)

注:単数の「they」はフォーマルな文章でも次第に受け入れられつつありますが、一部のスタイルガイドは今も伝統的な単数形、あるいは文全体を複数形にすることを推奨しています。

誤り3:カンマスプライスとラン・オン文

カンマスプライスとは、2つの独立節をカンマだけでつなぐことです。ラン・オン文は、句読点をまったく使わずにそれらをつなぐことです。

カンマスプライス:

"The study lasted six months, it included 200 participants."

正しい選択肢:

"The study lasted six months; it included 200 participants."(セミコロン)

"The study lasted six months, and it included 200 participants."(カンマ+接続詞)

"The study lasted six months. It included 200 participants."(2つの文に分ける)

誤り4:文の断片

文の断片には、主語、動詞、あるいは完結した考えが欠けています。断片はスタイルとして意図的に使われることもありますが、フォーマルなアカデミックライティングでは避けましょう。

断片:

"Because the results were inconclusive."

完全な文:

"The study was extended because the results were inconclusive."

断片:

"The participants ranging in age from 18 to 65."

完全な文:

"The participants ranged in age from 18 to 65."

誤り5:修飾語の位置の誤りと宙ぶらりんの修飾語

修飾語は、それが修飾する語の隣に置くべきです。修飾語の位置が誤っていると、混乱や意図しない意味が生じます。

宙ぶらりんの修飾語:

"Using regression analysis, the data showed significant trends."

正しい:

"Using regression analysis, we found that the data showed significant trends."

位置の誤った修飾語:

"The researcher presented findings to the committee that were groundbreaking."

正しい:

"The researcher presented groundbreaking findings to the committee."

誤り6:アポストロフィの誤用

アポストロフィは所有格または短縮形を示すものであり、複数形を示すものではありません。これはアカデミックライティングで最もよくある誤りの一つです。

誤り正しい形ルール
1990's1990s複数形の年号にアポストロフィは不要
PhD'sPhDs複数形の頭字語にアポストロフィは不要
its'its(所有格)/ it's(it is)「its」は所有格、「it's」は「it is」の短縮形
who's theorywhose theory「whose」は所有格、「who's」は「who is」の短縮形
your'eyou're(you are)/ your(所有格)所有格と短縮形を混同しないこと

誤り7:並列構造の誤り

リストや連続する項目は、同じ文法的な形をとるべきです。並列構造は明確さと読みやすさを高めます。

並列でない:

"The study aimed to identify trends, analyzing patterns, and the prediction of future outcomes."

並列:

"The study aimed to identify trends, analyze patterns, and predict future outcomes."

誤り8:混同しやすい単語の取り違え

単語のペア用法
Effect / AffectEffect = 名詞(結果) Affect = 動詞(影響を与える)The treatment affected outcomes. The effect was significant.
Than / ThenThan = 比較 Then = 時間Group A performed better than Group B. We collected data, then analyzed it.
Comprise / ComposeComprise = 含む(全体が部分をcompriseする) Compose = 構成する(部分が全体をcomposeする)The study comprises three phases. Three phases compose the study.
Ensure / InsureEnsure = 確実にする Insure = 保険をかけるSteps were taken to ensure validity.
Principal / PrinciplePrincipal = 主要な Principle = 基本的な真理・原則The principal finding was unexpected. The study followed ethical principles.

誤り9:前置詞の誤用

特定の単語には特定の前置詞が必要です。これらの組み合わせは慣用的なもので、覚えるしかありません。

誤り正しい形
Different thanDifferent from
Comply toComply with
Consistent toConsistent with
Independent fromIndependent of
Based off ofBased on

誤り10:あいまいな代名詞の指示対象

すべての代名詞は、特定の先行詞を明確に指し示すべきです。あいまいな代名詞は読者を混乱させます。

あいまい:

"The researchers discussed the results with the participants, and they were satisfied."

明確:

"The researchers discussed the results with the participants, and the participants were satisfied."

文法チェックの戦略

1. 声に出して読む

自分の文章を声に出して読むと、目では見逃す誤りに気づきやすくなります。目で見逃した問題を耳が拾ってくれることがよくあります。

2. 文法チェックツールを賢く使う

Grammarlyのようなツールは役立ちますが、それだけに頼らないでください。文脈に依存する誤りを見逃したり、時に誤った助言をすることがあります。

3. 印刷して見直す

誤りは画面上よりも紙の上のほうが見つけやすいものです。最終的な校正のために印刷しましょう。

4. 一度に1種類の誤りを確認する

誤りの種類ごとに別々に見直しましょう:主語と動詞の一致を確認する回、カンマを確認する回、というように。

5. 別の人に読んでもらう

誰かほかの人に校正を頼みましょう。あなたが見慣れてしまって気づかなくなった誤りに気づいてくれます。

句読点クイックリファレンス

カンマのルール

  • 等位接続詞の前: "The study was comprehensive, and the results were significant."
  • 導入要素の後: "After data collection, we began analysis."
  • 非制限的な情報の前後: "The study, which lasted six months, included 200 participants."
  • 列挙において: "We examined motivation, performance, and satisfaction."(オックスフォードカンマを推奨)

セミコロンのルール

  • 独立節の間: "The study was completed; the results were published."
  • 複雑な列挙の中で: "Participants came from Boston, Massachusetts; Portland, Oregon; and Austin, Texas."

分野ごとの文法上の配慮

自然科学

  • 方法と結果には過去形を使う
  • 確立された事実には現在形を使う
  • 複数形のラテン語由来の単語(data、criteria、phenomena)に注意する

社会科学

  • 人物優先の言葉遣い:「disabled people」ではなく「people with disabilities」
  • 年齢、性別、人種に関する偏った表現を避ける
  • 自分の研究上の行為を説明する際は能動態を使う

人文学

  • 文学作品を論じるときは現在形を使う(「Hamlet says...」)
  • 歴史的な出来事については過去形・現在形を一貫させる
  • 仮定的な言明における仮定法に注意する

校正チェックリスト

提出前に:

  • □ すべての主語と動詞が数において一致しているか
  • □ 代名詞が先行詞と一致しているか
  • □ カンマスプライスやラン・オン文がないか
  • □ すべての文が完結しているか(断片がないか)
  • □ 修飾語がそれが修飾する語の隣に置かれているか
  • □ アポストロフィが正しく使われているか
  • □ リストや列挙で並列構造が保たれているか
  • □ 混同しやすい単語が正しく使われているか
  • □ 前置詞が慣用的に正しいか
  • □ すべての代名詞の指示対象が明確か
  • □ 句読点がスタイルガイドのルールに従っているか
  • □ 文書を声に出して読んだか

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