効果量計算ツール
群の平均と標準偏差、t値、または分散分析の結果を、標準化された効果量に変換します。Cohen's d、Hedges' g、Glass's Δ、対応データ向けのdzとdav、η²、偏η²、Cohen's f を求められます。また、r、d、オッズ比の間で換算することもできます。各出力は使用した公式とあなたの数値を代入した式を示し、Cohenの目安と比較します。
群1(処置)
群2(比較)
上の項目を入力すると効果量が表示されます。標準偏差は正の値、標本サイズは2以上である必要があります。
効果量計算ツールの使い方
- 1. 手元のデータを選びます。 2つの独立した群の要約統計量、対応のある2つの条件、t値、分散分析の結果、または換算したい効果量から選びます。
- 2. 項目を入力します。 平均、標準偏差、標本サイズ。またはt値とn。またはFとその2つの自由度。またはANOVA表の平方和です。
- 3. 効果量を読みます。 各カードにはラベルが付いており、公式パネルには各数値がどのように計算されたかを、代入した値とともに示します。
- 4. 慎重に解釈します。 目安の行は、主な結果をCohenの小・中・大と比べるものです。大まかな指針としては役立ちますが、判定ではありません。
どの効果量を報告すべきか?
| 状況 | 効果量 | 公式 |
|---|---|---|
| 2つの独立した群 | Cohen's d | (M₁ − M₂) ÷ sp、併合標準偏差 sp を用いる |
| 同じだが、標本が小さい場合 | Hedges' g | J × d、J = 1 − 3 ÷ (4(n₁ + n₂) − 9) |
| 処置によって散らばりも変わる場合 | Glass's Δ | (M₁ − M₂) ÷ 比較群の標準偏差 |
| 対応のある測定や反復測定 | dz と dav | Mdiff ÷ sdiff;Mdiff ÷ ((s₁ + s₂) ÷ 2) |
| 分散分析 | η²、偏η²、f | SSeffect ÷ SStotal;F·df₁ ÷ (F·df₁ + df₂);√(η² ÷ (1 − η²)) |
Hedges' g は、小標本で d に生じる小さな上方バイアスを補正します。参加者58名では補正係数は0.9865なので両者はほとんど違いませんが、各群10名だと補正係数はおよそ0.96になります。Glass's Δ は比較群の標準偏差だけで標準化するもので、介入が平均だけでなく散らばりも変える場合に、より安全な選択です。
具体例
2つの学級。 新しい方法で教えたクラスは平均82.4(SD 9.1、n = 30)、通常の方法のクラスは平均76.8(SD 10.3、n = 28)でした。併合標準偏差は9.6971なので、d = 5.6 ÷ 9.6971 = 0.5775 です。補正係数 J = 1 − 3 ÷ (4 × 58 − 9) = 0.9865 から g = 0.5697 となり、比較クラスの標準偏差で割ると Δ = 5.6 ÷ 10.3 = 0.5437 になります。
介入の前後。 25人の学生が、ワークショップの前に平均24.6(SD 5.2)、後に21.3(SD 4.8)の点数をとり、個人の差の標準偏差は3.9でした。すると dz = 3.3 ÷ 3.9 = 0.8462、dav = 3.3 ÷ 5 = 0.66 になります。どちらも妥当ですが、答える問いが異なります。dz は個人がどれだけ一貫して変化したかを反映し、対応のあるt検定の検出力を左右するのはこちらです。一方 dav は群間の d と同じ尺度にあるため、他の研究と比べるならこちらを使います(Lakens、2013)。
効果量の換算
メタ分析では、すべての研究を同じ尺度にそろえる必要がしばしばあります。相関は d = 2r ÷ √(1 − r²) で d に換算でき、r = 0.3 は d = 0.629 になります。逆は r = d ÷ √(d² + 4) です。どちらも2群の大きさが等しいことを前提にしています。群の大きさが異なる場合は、r = d ÷ √(d² + a) を使います。ここで a = (n₁ + n₂)² ÷ (n₁n₂) です。オッズ比は Chinn(2000)のロジット法、d = ln(OR) × √3 ÷ π で換算します。オッズ比2.5は d = 0.5052 に相当し、d = 0.629 はオッズ比3.13に相当します。
Cohenの目安とその限界
| 指標 | 小 | 中 | 大 |
|---|---|---|---|
| d、g、Δ | 0.2 | 0.5 | 0.8 |
| r | 0.1 | 0.3 | 0.5 |
| η² | 0.01 | 0.06 | 0.14 |
| f | 0.10 | 0.25 | 0.40 |
Cohen(1988)、Statistical Power Analysis for the Behavioral Sciences、第2版
Cohen は、これらの値を他によい情報がないときの目安として示し、機械的に用いないよう警告しました。何が大きいとみなされるかは分野と結果によって異なります。たとえば Kraft(2020)は、教育介入の研究では0.05〜0.20 SDの効果がすでに中程度であると論じています。また、要因が複数ある計画では偏η²は η² より大きく見えがちなため、その目安のラベルは偏η²を実際より良く見せます。類似の研究や、実際に重要なことと比べて判断してください。
よくある質問
- 良い効果量とはどれくらいですか?
- 一概には言えません。Cohenの目安では d = 0.2 が小、0.5 が中、0.8 が大ですが、d = 0.2 でも安価な介入で数百万人に効果があれば重要になりますし、d = 0.8 でも実験室での操作では期待外れになることがあります。先行研究と、あなたの分野での実際上の重要性に照らして判断してください。
- Cohen's d と Hedges' g の違いは何ですか?
- どちらも平均差を併合標準偏差で割りますが、d は小標本では上方向にやや偏ります。Hedges' g は d に補正係数 J = 1 − 3 ÷ (4(n₁ + n₂) − 9) を掛けるもので、群あたり約20人未満のときに重要になり、それ以上ではほぼ無視できます。多くのメタ分析が、標準では g を報告します。
- t検定から Cohen's d を計算するには、どうすればよいですか?
- 独立標本のt検定では d = t × √(1 ÷ n₁ + 1 ÷ n₂) です。t = 2.45、群の大きさが30と28なら d = 0.6438 になります。対応のあるt検定では d_z = t ÷ √n なので、t = 2.45 で25組のペアなら d_z = 0.49 です。上の「t値」を選べば、ツールが適切な公式を適用します。
- η² と偏η² のどちらを報告すべきですか?
- 一元配置の分散分析では両者は同じです。要因が複数ある計画では、偏η² は他の効果を分母から取り除くため、同じ計画の研究どうしで比べやすくなりますが、η² より大きくなります。どちらを報告するかを明記し、全分散に占める割合を知りたい場合は η² を選んでください。
- オッズ比を Cohen's d に換算するには、どうすればよいですか?
- Chinn(2000)のロジット法を使います。d = ln(OR) × √3 ÷ π で、およそ ln(OR) ÷ 1.81 です。オッズ比2.5なら d ≈ 0.51 になります。この換算は、二値の結果がロジスティック分布に従う連続変数から生じていると仮定します。
- Cohen's d はマイナスになりますか?
- なります。符号は、どちらの群の平均が大きいかを示すだけです。最初の群の平均が小さい場合に d はマイナスになります。目安は絶対値に当てはまるため、d = −0.6 は反対向きの中〜大の効果を意味します。